本物の音楽家が頑張る気持ちを全力でサポート
Staff
大会優勝経験や数々の受賞経験を持つ方や、各種メディアの楽曲制作を担当している方など、講師として在籍しているのは現在でも第一線にて活躍している音楽業界のエキスパートたちです。楽器演奏からヴォーカルレッスン、話し方指導まで、幅広いジャンルにおいてプロが努力する姿勢に寄り添います。
【秦万里子のプロフィール】 音楽家。 3歳からピアノを始める。 学習院(初等科〜女子高等科)、国立(くにたち)音大ピアノ科、バークリー音楽院へ進み、帰国。 2010~12年、NHK「歌うコンシェルジュ」の司会として出演後、ワイドショーのコメンテイター、審査員としてフジテレビ系列「芸能界特技王決定戦 TEPPENピアノ部門」などを務めた。 2019年7月11日NHK「ごごナマ」に出演。 音楽を楽しむことに徹底したライブ、コンサートを行い、一方では自分自身の介護経験、発達障害の双子の娘の育児経験を生かし、各種施設、教育現場などで気持ちに寄り添う講演や公演を多数行う。 音楽指導にも力を入れ、東京・神奈川・大阪と各地で楽譜を使わないコーラス(総称:大人の365日を歌うアマチュアシンガーズ「Cha-Cha」)9グループを教えている。2019年から三越カルチャーサロンでも歌う教室を持ち、その独自の世界が広がりつつある。 平和への思いをコーラスメンバーと共に広げる活動も精力的でマレーシア、アメリカ、香港、広島などでも演奏。 何故、「秦万里子」なのか!? 「音楽の奇才」という言葉ほど「秦万里子」にピッタリの言葉は無いだろう。いや「音楽の変態」とも言っても過言ではないかもしれない。弾きたい時に、自由自在に音を奏で、一音一音を雑ではなく丁寧に綺麗に奏で上げてしまう。そのサウンドは美しく、聴く者の心に響いてくる。演奏前に何日も事前準備をし、計算し尽くした美しさ、技巧ではないかと疑いたくなるのであるが、彼女の演奏は大半が即興である。しかも、それをその時の気分に応じて、気まぐれとも言える楽な感覚で、自由自在にメロディーを奏でている。彼女にとって楽譜とは一体何の意味があるのだろうか。彼女の脳の中で瞬時にその場限りの楽譜自体が形成されてしまうのだから。初めて彼女のサウンドを聞いた時、「こんなクレージーなアーティストがいるのか!」と驚愕した。加山雄三のあの名曲「君といつまでを」をマイナー風にいとも簡単に「君といつまでもいたくない」曲として即興アレンジした曲を聞いて、私は涙が出てくるぐらい秦万里子の世界に惹きつけられた。そして彼女のアレンジを何度も聞いた。どうしてあの「あか抜けない、ダサい」加山さんの曲が、瞬時にこのように「洗練されたカッコいい」曲に変身してしまうのか! 技巧に走ることなく、一音一音が丁寧に響き渡ってくるのを感じた。ピアノってこんなに美しいんだって改めて認識した。 私は叫んだ。「ヤバい、ヤバ過ぎる!」「この人、超クレージーだ!」「これこそがホンモノの芸術だ」 そして、思った。秦万里子の音楽観、アーティストとして何を考えてこのような音楽を奏でているのかを聞いてみたいと。そもそも彼女の顧問税理士と弊社の顧問税理士が同じであったことから、彼女の存在を知ったのだが、このような素晴らしい音楽を創造するアーティストに会えば、何かを学べるのではないかと思ったのだ。こちら側から秦万里子に提供できるものは何も無いという厚かましい状況ではあったが、とにかくこの「ホンモノ」の「クレージー」なアーティストが一体何を考えて音楽活動をしているのか、一体どんな人物であるのか、その興味を抑えることができなくなったのだ。 そして面談が実現した。面談の際、秦万里子の話を聞く前に、私は自分がこれから進めて行こうと考えている音楽レッスン事業に関して、勢い余って捲し立ててしまった。秦万里子の話を聞くのが目的であったが、実際には自分の音楽に対する気持ち、これから進めていく音楽事業に関して、ただひたすら喋り続けた。秦万里子をレッスン講師として協業させて頂くなどはおこがましいと感じてはいたが、心のどこかにこのようなホンモノのアーティストが講師となって、世の中に音楽の素晴らしさを提供し、社会に潤いと元気を提供できたらどんなに素晴らしいだろうと。但し、世の中、良いものは高いというのが一般的である。秦万里子をレッスン講師として招聘するにはそれなりの経済的な準備が出来ないといけないとも感じていた。経済的な制約があろうとは思ったが、まずは「理想論でもいいから、世の中にいいものを提供したい」というただそれだけで秦万里子的な音楽を世に提供できることは出来ないかと考えていた。金のことは後で考えるとして、とにかく何とか秦万里子の音楽を社会にもっと広めたいと思ったのだ。コンサートという形ではなく、秦万里子から多くの人が音楽を学んで欲しいと思ったのだ。楽譜通りに生真面目に弾くのではなく、自ら音楽を創造し、自在に音を奏でることの素晴らしさ、速弾き技巧的な自己満足に陥るのではなく一音一音を丁寧に響かせながら、美しく奏で上げることの豊かさ。。。。 恐らく彼女の音楽やレッスンから学習したことは多くの人が音楽分野ではない自らの本来の仕事、分野でも応用可能な視点として活用可能なものとなり、クオリティの高い価値を生み出すことに寄与できるのではないかと考えた。単ある趣味の音楽演奏技術の向上にとどまらない、広く他分野での創造活動にもその視点、アプローチ方法は貢献できるものであるならば嬉しい。秦万里子はこのレベルの貢献が出来るアーティストであり、単なる音楽分野のアーティストに留まるレベルではないと感じた。自在に発想し、自在に創造し、ある時は不協和音を奏でながらも最終的に全体調和に持っていく秦万里子の音楽創造手法は今の停滞している日本社会に求められる視点であろう。2021年にノーベル物理学賞を受賞し、米国に移住した…教授も同じことを言っていた。 なお、秦万里子にとって演奏ジャンルという概念そのものが意味をなさない。つまり何でもいいのだ。作曲、アレンジ、アドリブ即興、クラシック、ジャズ、ポップス、ロック、歌謡曲、演歌、民謡、国歌、校歌、社歌、合唱コーラス、等、つまり音楽であれば何でもいいのである。彼女が音楽で唯一できないことがあるとすると、それは心のこもっていない音楽、イケていない音楽を奏でることだ。彼女の加山雄三の曲のアレンジなどを紹介したYouTube動画集を是非、閲覧して欲しい。その意味がわかるはすだ。 上記の分野、と言ってもほぼ全部であるが、本気で成長したい人には秦万里子は絶対にお薦めである。具体的には以下のような方におススメである。 ・娘の結婚式で誰でも知っている「エリーゼのために」ではなく、カッコ良くオリジナルソングで決めて、周りをアッと驚かせたい人。 ・過去、いろいろピアノを習ってきたが面白みを見いだせず、挫折してしまったが、やはりどうしてもピアノに再度トライして、今度こそ楽しめるようになりたいと考えている人。 ・子供の教育にピアノ学習が有効だという説を信じているが、具体的に誰に、どのように習ったらよいか分からない人。 ・ありきたりの講師ではなく、絶対に上手くなりたいと考えている人。上手くなれるならば素直にメニューをこなしたいと考えらえる人。 ・ピアノを弾きながら歌えたら楽しいだろうなあ、カッコいいなあと淡い憧れを抱いている人。 |
【井上友希のプロフィール】 1993年9月15日 生まれ 埼玉県出身 中学校で吹奏楽部、高校でギターを始めバンド活動開始。高校時代に英国留学。 大学卒業時より、サポートギタリストとして、インディーズバンド、シンガーソングライターのサポートや、レコーディングエンジニアとして活動中。 主にバラード系の楽曲でのアレンジ、サウンドメイクを得意としている。仲間内では、サウンドがエロいと言われている。 本人曰く、「技術的なことよりも、どう音楽を奏でるかが重要。ジャズで言えば、マイルス・デイビスのような感覚かなあ」と。 ゆうきちゃん先生のギターレッスンを受けていますと、音楽をどう奏でるかを非常に重視するアーティストであることがわかります。奏でる音楽に加えて、ギターのピック弾きのストローク音や単音、指弾き音自体がそもそも非常に美しい。物理的に美しい音、そして美しい音楽にこだわるゆうきちゃん先生はとても魅力的です。エロい音楽に憧れている方は是非、ゆうきちゃんのギター演奏を聴いて欲しいです。 何故、「井上友希」なのか!? 還暦間近のオヤジである僕は今、30歳に満たない若者である井上友希(以下、ゆうきちゃん先生と呼びます)にギターを習っています。 故、僕は彼にギターを習っているのでしょうか。以下、その理由を述べますね。皆様の参考になれば嬉しいです!! 僕はアコギで綺麗にストロークサウンドを奏でたいと思っています。また、エレキでカッコよく16ビートカッティングをバリバリ演奏できるようになりたいと思っています。YouTubeでいろいろなアーティストがいろいろなレッスン動画を公開しているので、それらをとにかく沢山見て真似てみようと思って、練習を続けてきました。実際にレッスン料を払って、ギター教室に行って習おうとまでは思っていませんでした。お金がかかるし、講師と都合の調整をしなくてはいけないし。。。ギターではないですが、過去にピアノやクラリネットの音楽教室に通っていた経験がありますが、何だかんだで仕事が忙しくてキャンセルしたりとか、月謝払っても殆ど教室に行けずで払い損になっていて、嫌になってやめてしまったりと。。。ギターに関しても、同様で、入会金や月謝を払ってまでもやりたくなかったので、YouTubeで勉強すればいいやって思っていました。 そんな時、妻が言ってきたのですよ。「あなた練習して何年になるの?」と。僕が「そうだね、もう大分やっているよ。 やっぱり成長しているのわかる??」と返事をすると、妻が「違う、違う、逆、逆!!!長い期間やっている割には本当に下手糞ね。聞けないわ、酷過ぎる。」と。。。。 愕然となりました。自分としては、YouTube見ながら、上手い人の演奏を真似ているつもりだったのに。。。実際には自分の演奏を誰にも聞いてもらったことが無いわけで、他人が聞いたらどう思うのかという視点で練習をしたことが無かったんです。自分が楽しければそれで良いと思っていました。しかし、妻の「あなたの演奏は聞けたもんじゃないわ」というコメントが相当に効きました。ショックでした。 いや~、参りました。そして、これは本気でやらんといかん!と思いました。つまり、ギターのプロに自分の演奏を聞いてもらい、僕の改善箇所を指摘してもらい、矯正のための練習に励もうと。そんな時、ギタリストのゆうきちゃん先生に出会いました。参考までに、自分の演奏動画を送って、ちょこっとアドバイスを頂きました。それがスタートでした。そして、直接にお会いして、ゆうきちゃん先生のレッスンを本格的に受けることになりました。 ゆうきちゃん先生の指導は目から鱗でした。それと同時に細かいものでした。そもそものギターの構え方、ピックの握り方・握りの力加減、ピックの厚さの選定、ストロークの軌道や弦のどこにピックを当てたら良いのか、弦へのピックの当て方の角度、ストロークの強さ加減、左手の弦の押さえ方等。。そして、全てにそうしなければならない理由を明確に説明してくれました。理由はアバウトなものではなく、地に足の着いた現実的な理由がありました。何となくこうした方が良いかもというアバウトなものではなく、こうした方がいいという明確な理由があったので、説得力がありました。どうしてピックの厚さは「…mm」で練習した方が良いのか等。。。 YouTubeで勉強していたことで思い込みもあったのですが、そういった思い込みは捨てましょうと提案されました。YouTubeはいろいろなアーティストが色々言っていまして、どれが本当なのか正直わからず、混乱していたこともありました。今さらの基本中の基本をもう一度見直して、殆どゼロリセットで練習を開始しました。コードの鳴らし方も細かく指導を受けました。ストロークでは鳴らすべき音をキチンと鳴らし、鳴らしてはいけない音をミュート等で絶対に鳴らさない。僕がコードストロークをした際も、鳴ってはいけない音が鳴っていると注意されます。逆に鳴るべき音が鳴っていないとこれまたすぐに指摘されました。又、鳴るべき音が鳴っていても、注意されることがあります。鳴るべき音を強調して鳴らさないといけないのに、強調されていない、バランスが悪い等。。。 ゆうきちゃん先生に「アバウト」な演奏は絶対に通用しません。綺麗にストロークを奏でるのに必要なありとあらゆる要素をこれでもかこれでもかと指摘してきます。僕はどうしても綺麗にギターを弾けるようになりたいという強い気持ちがあり、いつか馬鹿にしてきた妻をギャフンと言わせてやりたいので、ゆうきちゃん先生の指摘は全て素直に受け入れる覚悟です。 そして、演奏のリズム、抑揚、強弱、音自体の鳴らし方等も細かく指導を受けています。正直、ゆうきちゃん先生の指導で、自分の演奏がいかにどうしようもないかが明白になりました(苦笑)。僕の改善すべき課題は何なのかを完璧に見抜かれていますし、その課題を解決するための練習方法が明確になりました。その課題を少しづつでも解決していこうと練習に励んでいますが、どの程度、改善してきているかの進捗度合もゆうきちゃん先生は指摘してくれます。 ゆうきちゃん先生の指導は左脳的なこと(技術的、物理的なこと)と右脳的なこと(音楽表現)の2つが必ずリンクしていることが僕はとても素晴らしいと考えています。最終的に音楽をどう奏でたいのかという到達点に至るために、技術的に何を習得していないといけないのかという道筋を示してくれるからです。 そうですね、練習を積んで、もしゆうきちゃん先生に「あ~、今のストローク綺麗だよ」とか、「いい感じに奏でているね」と言われたら、「合格だ!!」と思って練習に励んでいます。その時は僕を小馬鹿にした妻も「う~ん、あなたのギターサウンド、とても綺麗だよ」と言ってくれるでしょう。まずは、ゆうきちゃん先生に「合格」と言われることを目指します。 ゆうきちゃん先生は、必ずお手本をすぐに見せてくれます。「僕ならばこう弾きます」と。ロック調、ポップス調、ファンク調、フォーク調、インスツルメント調、ボーカリストの伴奏等、何でもありです。又、彼の音楽表現を美しくするための熱意、物理的な音自体の美しさに対する熱意は並み並みならぬものがありまして、僕はその熱意がアーティストとしてカッコいいと思っています。ゆうきちゃん先生は何度もお手本を示してくれるので、あるべき理想の姿がイメージでき、自分の現状との乖離幅が明確になり、これが本当にスッキリするんです。但し、乖離幅が大き過ぎるので自信喪失気味になることも。。。但し、何事もカッコ良くなるのは甘くないです。楽してカッコ良くなれるわけないと思います。 ゆうきちゃん先生のサウンドを聴くと、「おお~!! 何と綺麗なこと!! 何とカッコいい!! ギターってこんなに素敵な楽器なんだ」と改めていつも思います。 そして、「僕もこんな感じで演奏できたらどんなに幸せだろう」って思います。どれだけお金があったとしても、億万長者であっても「ギターで音楽を美しく、カッコよく奏でる能力」はお金ですぐに買うことが出来ません。億万長者であったとしても、必死で努力しないとこの能力は手に入れることができないと思います。ゆうきちゃん先生の話を聞いていると、彼自身も苦労して、この能力を身に付けたこと、試行錯誤しながら頑張ってスキルを上げてきたことが伝わってきます。そして、彼自身もまだ成長を続けていることも感じます。そんなゆうきちゃん先生のサウンドを聞いていると、遅ればせながら努力しようと思うんです。「いつの日か自分も….」と。そして、夢として、僕と同じようにギターで音楽を綺麗に、美しく奏でたいと思っている初心者、中級者も皆さんにゆうきちゃん先生の地に足の着いた指導を是非、受けて欲しいと思ってます。 ゆうきちゃん先生は決して他のアーティストの演奏や音楽を批判することはしません。全てのアーティストをリスペクトして、謙虚に鍛錬に励んでいる姿勢は人としても素晴らしいです。還暦オヤジの僕ではありますが、30手前のゆうきちゃん先生を慕っていき、末永くご指導頂きたいと心の底から思っているのはこういう点も理由としてあります。 音楽以外にも見習う点が沢山ありまして。。 僕は還暦近いっていうのに情けないなあっ。。。 次のような方にゆうきちゃん先生のレッスンはお奨めです。超速弾き方法に関しては、ゆうきちゃん先生はあまり得意でないので、そういう方は他のアーティストに習った方がいいですよと謙遜しています。 ●16ビートカッティングをカッコよく演奏したいと考えている初心者、中級者。 ●ボーカリストのギター伴奏をデリケートにカッコよく決めたいと考えている方。 ●ピック弾き、指弾きでとにかく綺麗な音でサラサラと弾けるようになりたいと考えている初心者、 中級者 ●自分の演奏自体をハイクオリティで録音したいと考えている方。録音方法に関心がある方。 ●真夜中のマンションやアパートでギターを毎日、練習したいと考えている人。 |
日常生活において「本物の音楽家」と接する機会はなかなかないことでしょう。時間や場所を問わず気軽に利用できるサービスでありながらも、現役活動中のプロフェッショナルによる本格的な音楽レッスンが受けられるスタジオにて、自身の演奏技術や表現力をワンランク上のものへと成長させていきませんか。動画のやり取りをメインとしたオンラインレッスンを基本としていますが、スタジオでの生レッスンも歓迎します。またご要望によって回数やレッスン内容をカスタマイズすることもできるため、一人ひとりのレベルに応じたオーダーメイドの指導が叶えられます。
【秦まりほのプロフィール】
神奈川県出身。幼少の頃より音楽や舞台芸術に親しみ、中学卒業後は歌手活動、また劇団公演などへの出演を経て2015年よりオーストリアのウィーンに留学。声楽を専攻したのち現地音楽院「International Academy of Music and Performing Arts Vienna」のミュージカル科に学び(2017〜2021)、同学年では3人のみの成績優秀者として卒業。
在学中も現地の国際的芸術祭「Wiener Festwochen」(ピアニスト) やガラコンサート(ソロシンガー/ダンサー)、ミュージカル(初演メンバー)等に出演し、教会ミサでも幾たびかソプラノソリストを務める。又、欧州議会主催の「EYE (European Youth Event)」における公演メンバーとして校内より選ばれ 、同議会の会議場(フランス、ストラスブール)にてパフォーマーとして出演。
自身も創立メンバーであるクロスカルチャーユニット、「KiMaYuNi」では出演に加え演出・振り付け・伴奏の一部も担当 。
又、ヨーロッパ等で活躍する歌手/女優のLenneke Willemsen氏の来日公演・ワークショップでは、出演及び専属通訳を務めた。
日本語、英語、ドイツ語、オランダ語を話し、更にフランス語とASL(アメリカ手話)も勉強中。
何故、「秦まりほ」なのか!?
秦まりほは、あの「音楽の奇才」である秦万里子の娘さんである。日本を離れて10年弱、オーストリアでミュージカル、声楽を学び、2021年7月に帰国してきたばかりだ。まだ20代半ば過ぎのこの若手アーティストの能力はいかほどのものなのか。正直、私は彼女のコンサートを見に行く前は殆ど期待をしていなかった(まりほさん、ごめんなさい)。秦万里子の娘さんであるので、「まあそこそこにはやるのかも」とは思っていた。年齢もまだ若いので「所詮はビギナークラス」だろうと軽んじていた。藤沢で行われた日本帰国凱旋コンサート前での私の予想だった。
2021年7月18日、公演が始まった。バックは母である秦万里子のピアノである。ピアノ1台と歌というボロが見えたら一発アウトのコンサートである。いつボロが見えるか正直、心配であった。
しかし、しかしである。秦まりほが歌い始めた数秒で私は呆気にとられたのだ。野球で言えば、初回で先頭バッターに初球で場外ホームランを打たれたような衝撃であった。一発KOとはまさにこのことだろう。
私は叫んだ。「ヤバい、ヤバ過ぎる!」「この人、超クレージーだ!」「これこそがホンモノの芸術だ」。この叫びは初めて秦万里子の演奏を聞いた時と全く同じものだ。20代半ばのこの若者は一体どれだけの能力を秘めているのか。。。 私は驚愕した。そしてコンサート前に彼女の能力を軽んじていた自分を恥じた。確認もせずに思い込みで人を判断すべきではないとあらためて認識した。彼女の歌声は美しく、まろやかであり、そして太く、私の脳に突き刺さってきた。
歌声が美しいのは勿論、その技術にも感嘆した。しかし、私が驚いたのはその技術の高さだけではなかった。技術力のある若手アーティストには「歌心が無い、哀愁が無い」、「上手いが心に響かない」というありがちな現象が伴うことが多い。しかし、秦まりほは違った。確かにまだ若い。しかし、私の心にぐいぐいと響いてくるのだ。まるで私が秦まりほから愛されているのではないかという錯覚を抱くほどなのだ。勘違いも甚だしいが一瞬、歌っている秦まりほと目線が合ったように感じた。私は目を伏せた。大好きな女性から愛を告白され、嬉しすぎてどう返答して良いのかわからなくなってしまったような気持ちか。。。。
確かに熟練したアーティストが醸し出す枯れた淡い自然な響きは無い。しかし、それを補う若さ一杯の可憐さ、笑顔、素晴らしい音楽を皆に伝えたいという純粋さや音楽愛、エネルギーが満ち溢れていた。そして彼女の歌の技術はこれまで私が聞いてきたプロフェッショナルな有名歌手と全く変わらない、それどころか完全に上回っているのではないかと思ったほどだった。心への響き方が私が思い描いていたものと明らかに違った。若い歌い手でも、ここまで心に響くのか。。。。歌うことに必要な技術項目が例えば50項目あったとして、その全ての項目が完璧に100点満点なのではないかと思うほど、歌唱力そのものにも圧倒された。
つまり、秦まりほの歌はそのぐらい私の心を捉えたのだ。そして、私は叫んだ。
「オレ、まじでもうカラオケやめるわ」
嬉しがってマイクを持ち、カラオケで歌ってヘラヘラ笑っている自分が醜く思えたのだ。惨めにも思えたのだ。そんな自分が恥ずかしくなるほど、秦まりほの歌は強烈なインパクトがあった。
「こういうのをプロフェッショナルって言うんだろうなあ!! いや~、凄い。凄すぎる。しかも、この若さで何で60近いこのおっさんのオレの心にこんなに響いてくるんだ。このアーティストは一体何者か!!」
一気に秦まりほの世界に惹きづり込まれ、恍惚感すら覚えた。ボーカルを聴いてこんな気持ちになったことは正直無かった。いや正確には一度ある。今から35年前の大学時代にまでさかのぼる。あの偉大なジャズトランぺッターであるディジー・ガレスピーの最後の日本公演での彼のボーカルである。年老いて往年のハイノートヒッティングが出来なくなり、正直彼のトランペットはあまり印象的ではなかったが、歌い始めた瞬間に場内が揺れた。多くの観衆が呆気にとられたと思う。上手い下手を超越したディジーの歌声は今でも私の脳裏に残像がある。その位、ディジーのボーカルは素晴らしいものであった。コンサート終了後は多くの聴衆と彼のボーカルが凄かったという感想を話し合った。ディジーのボーカルを聞いた後、しばらく放心状態、興奮状態であったが、その時の感覚と同じだ。
秦まりほのステージでは、1曲1曲毎に曲が意図するものに合わせて衣装が瞬時に変わっていくアプローチはとてもユニークだった。彼女のファッションセンスも見事であった。ミュージカルの要素が取り入れられ、曲の解説も丁寧に面白おかしく秦まりほは明快にこなしていった。トークもテンポが良く、機転が利いていて、話の視点も鋭く、頭脳明晰であることも感じられた。歌の解説などを真面目に聞いたことが無かった私が、秦まりほの曲の解説に夢中になった。たった1人でミュージカルを演じているのだが、そこに寂しさは全く無かった。秦まりほの存在感がなせる業であろう。
「小学校の先生みたいに優しいなあ、わかりやすいし、いつまでも聞いていたいなあ。え~、もう終わりかあ~、寂しいなあ。もっと聞いていたい」
これが秦まりほの曲の解説を聞いていた私の感想である。歌だけでなく、トークも心に響いてきたのだ。彼女ならば、声楽分野でなく、他の分野で仮に生きていたとしても、相当に貢献性の高い仕事ができるだろうなあと感じた。一般企業のビジネスマンならば注目の女性になることは間違いないだろう。
そして、決断した。「秦まりほが、レッスン講師であるべきだ! 彼女のもっているノウハウ、技術、音楽愛はやはり多くの方に届けるべきだ」と。コンサート終了後に、他の聴衆と感想を話し合った。皆、私と同じ気持ちであったようだ。皆の顔もニコニコだった。聴衆の多くの方と感想を話し合った。私はウキウキ気分、ニコニコ顔で帰りのクルマを運転した。自宅に着くまでの間、コンサートの興奮がまだ抜けきれず、コンサート会場近くの介護施設にいる義理父に会う約束を忘れてしまい、家に到着してしまった。義理父には悪いが、そんなことはどうでもよいぐらい興奮状態であったのだ。帰宅して妻にすぐに捲し立てた。
「いや~、参ったよ。やられた。凄かった。。。 参った。言葉無いよ」
そんな彼女がボーカルのレッスン講師をつとめる。彼女は努力で上手になったと聞いた。努力すれば歌が上手になるという実例がこれなのかと思った。その努力も半端なものではなかったと聞く。ヨーロッパで苦節10年近く。。。 本気で取り組んだ成果を充分にコンサートでは発揮できたと思う。
ハッと思った。「今まで何も考えることなく歌ってきたけど、一度、本格的に悩み相談して、どうやったらうまくなるかレッスンを受けてみよう。そしてキチンとやってみよう」。そして、彼女に連絡をして、まずは「Whole New World」を課題曲としてレッスンを受けたい旨を伝えた。レッスン事業を軌道に上げないといけないのは運営者である私の責任であるが、まずは自分が生徒としてレッスンを受けたいという気持ちをもう抑えることができなかった。夜、Whole New Worldを自撮りして、自分の歌を聞いてみた。
ヘドが出るぐらい下手糞であった。こんな状態でもまりほ殿のレッスンを受けることができるのか。自分の中では、既に秦まりほから、まりほ殿に格上げになっていた。母親である万里子氏に聞いた。
「こんな下手な僕でもレッスンで上手くなるのでしょうか」
秦万里子は言った。「つべこべ言わずにまずレッスンを受けて練習しなさい」
「そりゃ、そうだよなあ」と思った。やる前からやらない理由を探すのではなく、まず努力をすること。これは大事だなあと改めて認識した。そういうわけで、まりほ殿のレッスンを最初に受けるのは「オレだ」と意気込んでいる。
そんな時、既にまりほ殿がもうレッスンを開始して、評判が良いという情報が入ってきた。私は悔いた。「先に取られた!!!! しまった、やられた」。ボヤボヤしていた自分が悪い。まりほ殿からレッスンを受けたい人がたくさんいて当然だろうと反省した。私が思っていることは皆が思っているのだ。
「くそっ、先を越された。ええい、それでも構わん、オレも習う。まりほ殿、ちょっと練習して自撮り画像を送りますから待っていてください」
推奨理由になっているかわからないが、まだ実は興奮状態である。ボーカルを真剣に学びたい人に秦まりほを強く推奨する。まりほ殿は徹底主義者、完璧主義者である。本気モード全開のアーティストである。中途半端やチャラチャラしたものは一切受け付けないアーティストである。しかし、彼女は人よりも上手に歌うことを目標としているのではない。他者と競うことも思っていない。歌の上手い下手で順位を競うことも一切考えていないのである。彼女にあるのは、音楽を愛し、皆で楽しみ合い、心を豊かにしましょうという願いそのものなのだ。その嘘偽りの無い強い純粋な思いが私達の心に響くのであろう。
以下のような方にまりほ殿のボーカルレッスンを特におススメする。
ボーカル技術を細かく学び、1つ1つを丁寧にレベルアップしたい人。
・ミュージカルで見事に演じたいと強く思っている人。
・声楽分野で留学を希望している人。
・英語、フランス語、ドイツ語等の外国語でも歌唱力を上げたいと考えている人。
・完璧主義、徹底主義の人。とにかく本気で学びたい人。中途半端な人には推奨しません!